2017年12月22日

信長の野望~炎舞

剣舞プロジェクト企画・制作の生演奏ミュージカル「信長の野望~炎舞」を拝見した。知り合いの役者が出演する初日のBキャストに伺ったのだが、出演者や演出の方々と酒の席をご一緒した縁で、翌日のAキャストも観劇することに。半分がダブルキャストなので、受ける印象は全く違う。どちらも甲乙つけがたい。主演の信長役は俳優の徳山秀典さん。


同名のゲームをモチーフにしているとあって、様々に斬新な作りではあるのだが、歌と演技のバランスは絶妙。サプライズ的な演出も入れつつ、歴史ドラマとしての土台を真摯に描いているので客層を選ばない。この作品は新しいタイプのレビューと言っていいのではないだろうか。芝居、殺陣、舞踊、音楽、歌唱、生演奏、衣装、演出、どれをとっても見る者を飽きさせない極上のステージに仕上がっている。

演者としても関わっている作・演出の栗原彰文さんはお若いのに実に懐が深く、ニュートラルで誠実な人柄。おそらくそうした彼の元に集った全ての人達のオーラが素晴らしく融合し、作品として昇華したのであろう。公演はあと2日残っているが、いずれ是非とも再演をお願いしたい。そう思わせてくれる舞台だ。